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失恋旅行はデンジャラス

2011/11/20
電子書籍『失恋旅行はデンジャラス』(シュガーLOVE文庫)◆

彼氏に振られた飛鳥は、傷心を癒やすため一人旅に。旅先で知り合った政毅といい雰囲気になったところに、なんと飛鳥を追って元彼が登場。一方、政毅も何者かに追われていて――。



「おまえよりも好きなやつができたんだ。別れてほしい」
 恋人の西岡修二からそう切り出されたのは、約一か月前のことだった。
 ショックだったが、好きな相手がいるのではどうしようもない。取り乱したりして、くだらない女だと思われるのも悔しい。
 プライドと意地でなんとか平静さを保ちながら、小谷飛鳥は一言だけ答えた。
「――わかった」

 そしていま飛鳥は、東京を離れて一人、風光明媚な観光地へと向かう列車の中にいる。
 おとなしい雰囲気の丸顔に、レイヤーの入ったナチュラルボブ。Tシャツの上に綿シャツをはおり、ジーンズにスニーカーという軽装をしていると、アラサーにさしかかったOLにはとても見えない。
 振られてから一週間ぐらいは、落ち込みのあまり、食事もろくに喉を通らなかった。いつもどおり出勤し、定時に仕事が終わっても、ほとんど毎日彼とのために使っていた時間がぽっかりあいてしまい、手持無沙汰でよけいさみしさが募る。
 ――そういえば、連休の予定も流れちゃったんだ。
 こんどの連休には、修二と二人で旅行する約束をしていたのだ。別れてしまったいま、当然その約束もなかったことになる。
 さらに落ち込みかけた飛鳥だったが、そこでふいに思いついた。
 ――そうだ、旅行に出かけよう!
 旅行のために貯めておいた資金もある。一人旅でもして日常から離れれば、気分も少しは晴れるにちがいない。
 とはいえ、修二と予定していた地方へは、さすがに行く気はしない。新しくガイドブックを購入し、載っていたおすすめコースをそのまま採用させてもらうことにして、急いで切符やホテルの手配をした。
 幸いにも、当日は雲一つない晴天だった。
 連休のため混雑していたが、指定席を予約していたので、窓側の席で外の景色をゆっくり楽しむことができた。列車が進むにつれ人家がまばらになっていき、緑豊かな初夏の山肌が見えはじめる。窓のガラス越しに陽があたり、少し暑いのが心地よい。
「――お弁当にお飲物、お土産はいかがですかー」
 車内販売が近づいてきたので、飛鳥は手を挙げて呼びとめた。
「えーと、このお弁当とお茶、ください」
「ありがとうございます」
 代金を払い、弁当を受け取りながら、ふと違和感を覚える。
 ――視線?
 だれかに見られているような気がした。
 いや、満席の車両で弁当を買っているのだから、注目されて当然といえば当然だ。
 そう思い直し、膝に載せた弁当の包みに意識を集中する。包装紙をはずし、折詰の蓋を開けると、きれいに盛りつけられた色とりどりの料理が目に飛びこんできた。
 ――うわあ、おいしそう!
 視線のことなど一瞬で吹き飛び、飛鳥は旅先ならではの昼食に舌鼓を打った。

 目的地の駅に着いたのは午後三時。ホテルにチェックインして一息つくと、ガイドブックにならって、近場の観光スポットを回ることにした。
 初めに訪ねたのは、江戸時代の絵師にゆかりのある寺院だった。
 歳月の重みを感じさせるたたずまいで、絵師の若いころの作といわれる屏風絵が展示されている。中庭も散策できるようになっており、庭の片隅には記念碑が建てられている。
 観光客が多くて、人の流れに従って進むことしかできなかったが、それでも情緒を味わうことはできた。
 ひととおり回って出口が見えてきたとき、また視線を感じた。

       ◆ ◆ ◆

電子書籍『失恋旅行はデンジャラス』(シュガーLOVE文庫)の冒頭部分でした。
※以下、Hシーンも一部抜粋。

       ◆ ◆ ◆

 力強い片手で体を支えられ、もう一方の手で、ソープの泡をさらに下へと塗り広げられていく。
 臀部から太ももへと撫でられ、また戻って臀部のはざまをなぞられる。飛鳥が体をこわばらせると、その手はすぐに離れて前へまわり、淡い茂みに泡を絡ませてきた。
 探るように茂みをかきわけた指先が、飛鳥の敏感な核に触れる。
「ん……っ」
 明らかな快感が走りぬけ、飛鳥は思わず甘い息を漏らしていた。
 意識のすべてがそこに集中し、感覚が鋭くなって、政毅の指の形までわかりそうだ。
 指は核を少し離れ、周囲をなぞりながら、はじめはおずおずと、しだいに大胆に動きはじめる。触れていただけのものが、ときにはこすり、ときにはもむように、強く弱く、速く遅く――。
 核の少し上の部分に触れられると、体が無意識にびくびく震えた。飛鳥のいちばん感じやすい部分だ。それと察したように、政毅の指先がそこに位置を定め、集中して刺激しはじめた。
 いつのまにか、臀部を硬いもので押されていることに気付く。なめらかな熱の塊。政毅の分身だ。
 政毅も感じていることがわかると、とてつもないうれしさと恥ずかしさが同時にこみあげ、飛鳥の体はさらに熱くなった。
「あっ……んっ……んっ……あっ……」
 指の動きに合わせて喘ぎ声がこぼれ、無意識に腰が揺れる。快感に耐えきれなくなって、シャワーのノズルが手から滑り落ちた。
 ごとんと音を立てたノズルは、床の上で魚のように数回跳ねると、すぐにおとなしくなった。落としたことには気づいたが、飛鳥はもうそれどころではない。政毅も注意を向けない。
 政毅の指の動きが徐々に速くなり、飛鳥はすぐに追い上げられた。
 目蓋の裏で光がはじけ、絶頂の高波が一切を呑みこむ。

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11:21 イースト・プレス/シュガーLOVE文庫 | コメント:(0) | トラックバック:(0)
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